『我は、人の世で悪魔と呼ばれる存在』
『悪魔……?』
ルチアや神に続き悪魔か…
僕達は一体何に巻き込まれている?
『我は試練。神はルチアの行く末に世界の存続を賭けた』
何の話なんだ…?
世界の…存続……?
『ルチアに願いを叶える力を与え、世界はどう変わるのか。それを見極める為に何人ものルチアが試練を受けた』
『今回の事も試練だと?』
『くくっ…無知だな、ルチア』
『なんだと…?』
何も知らせずに巻き込んでおいて良く言う…
『お前達は終わったのだよ』
『………終わった……?』
どういう事だ…?
結論は出たと言う事が?
『今回のルチアは世界に争いを招き、利用され、人形となれ果てた。それが答えだ』
『まってくれ、はっきり言ってくれなきゃわからない』
ただ、良い結果ではなかったんだろう。
だからこそ、僕の魂を継いだ彼女が現れたのだから…
『この長い時の間、誰ひとりとして世界を存続するのに足りる結果を導いたルチアはいなかった。無駄だというのに、神はまだこの世界に慈悲をかけるつもりだ』
…勝手すぎる。
神が、悪魔が、この世界を作ったとしても、そこで生きているのは人間だ。
それを壊すのも存続させるのも、他人が決めて良いことじゃない。


