「…ル…カ………」

―ポタッ


涙が流れた。
いなくなっちゃった…


もう会えない…


私の中に…帰ったんだね…?


声は返ってこない。
もう…前を見なきゃいけないんだね…



「…ルカ…大好き…」


あなたの願い…
私が叶えるから……


「な…んだこれ……」


シェスの声だ。
シェスを見るとシェスの前に青色の光が輝いている。

その光を取り巻くように風が吹き荒れる。


「これは…」

「何だよこれ…」


アルの前には紅色の光、ロイの前には紫色の光が浮いている。


どちらも風を纏っている。

『水風の剣』


その光からシェスの前には水気の風を纏った剣が現れる。


『霧風の剣』


ロイの前には霧風を纏った双短剣が現れる。


『炎風の剣』


そして、アルの前には炎の風を纏った剣が現れた。


『ルチアを…どうか…守ってくれ…』


ルカ……
託すってこの事だったんだ…


ルカの風を皆の剣から感じる…


「みんな……」


みんなは、その剣を持ってくれるんだろうか…


異質であるその力を…