『…まだ…力が戻っていないんだ…。無理をしちゃ駄目だ…』
…でも……
『…僕に任せて…』
ルカ……?
『君の願いは、僕の願いだから…』
ルカ…………
ねぇルカ、ルカは大丈夫なの…?
ルカがルチアなら、ルカの命も……
『…僕は大丈夫だよ。僕の願いはいつも同じ。代償はすでに払ってしまったから…』
それって………
「おい!!!」
「ぁっ……」
少年に肩を揺さぶられ、我に返る。
「頼むよ、しっかりしてくれ。大丈夫か?」
「あ…ごめん…大丈夫…」
私は慌てて笑みを作った。
「私は…花音。あの…あなた…は…?」
「……ロイ」
「ロイ…よろしくね。それから…助けてくれてありがとう…」
でも…私はどうしてここにいるんだろう…


