『…理性はなくても…彼等は人間だよ…』


なら…
俺達にどうしろと…?


「くそっ…俺達はどうしたらいい!!傷つけようにも傷つけられない!!」


シェスは魔物の攻撃を避けながら叫ぶ。


「…引くぞ」


ローブの男達が花音をつれたまま窓から飛び降りた。


「花音!!!」

「っ…アル、追え!!!」

「…ですが、あなたを置いては…」


シェス王子を置いて花音を追えばシェス王子が狙われる。


「馬鹿野郎!!俺は戦えるが、あいつは戦う力を持ってないんだ、命令だ、行け!!」


シェス王子……


「御意!!!」


俺は窓から飛び降り、ローブの俺達の後を追った。