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夢を見ている。
ひどく懐かしい夢を…
『…また会えたわね…』
『あ…おねいちゃん!!』
綺麗な金色の髪の人。
私はその人が大好きだった。
夢でだけ会える綺麗で優しい……
名前が思い出せない。
どうして…
『あなたはどうして憎くいと思わないの?』
『?』
『あなたは人間の勝手な理由で捨てられたというのに…』
え……?
私が捨てられた理由をこの人は知ってるの…?
『…幼いあなたに聞いてもわからないわよね…』
その人の顔は見えない。
でも、その人が悲しい笑みを浮かべているような気がした。
『あ…おねいちゃん、あめのおと!!』
気づけば雨の音が聞こえてきた。
『…花音、雨はね』
花音…
私の名前を呼ぶあなたは…誰……?
『神様が泣くから降るのよ。神様の涙なの』
『かみさまがないてるの?』
そうか……
この話、この人から…
『かみさま…かわいそう…』
『かわいそう…?』
その人は不思議そうな顔をする。