「花音!!」

「っ…大丈夫だから!!」


思ったより大きな声が出た。


『…花音………』


申し訳なさそうなルカの声が聞こえた。


大丈夫…
ごめんね、ルカ…


『すまない、花音…』


ルカのせいじゃない。
私がいけないんだ。


ルカ、扉が開いたんだね?


『開いたよ…』

「…扉が開いたみたい。…アル、帰ろう…』



少しよそよそしい態度になってしまう。


「花音、すみません…俺は…」

「大丈夫、大丈夫だから」


アルを見ずにただ大丈夫とだけ言った。


どうしていいか分からない…


心が痛い……


「花音…」

「…帰ろう…」


今はみんなを守らなきゃ。私にしか出来ない事をしなきゃ…