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ぼわっと風がすり抜ける音が聞こえる。
「っ…ここ…はっ……!?」
目を開ければ、一面が青一色だった。
空…?
でもこんなに空を近くに感じるなんて…
―ゴワアァァ
風の音がすごい……
でも空がだんだん遠く…
「お、落ちてるーっ!!!?」
なんでもっと早く気づかないだ馬鹿ぁ!!
落ちてるよ、落ちてるよぉぉっ!!!!
電光石火で落ちてるよ!!!
「ダメだ、死んじゃうっ…」
『大丈夫…』
また声が………
「ねぇ、ルカなの!!!?」
『君を守ると願った…だから…』
今度は下から私を包むように風が吹く。
「あっ…!!」
私の落下が緩まり、ゆっくりと降下を始める。
私を包む風が黄金の花びらをまとい私を守る。
あぁ………ルカだ…
ルカが傍にいる。
「これで大丈夫…ルカが守って…くれ……」
あれ…力が抜ける……
あぁ……
意識も…遠のいて……


