「はいっ、みんな席についてー。今日は初めてのHRだから自己紹介したいと思います。
じゃあまずは僕から。もう知ってると思うけど、加藤雄介です。
26歳独身です。兵庫県出身です。好きな食べ物はたまご蒸しパンです。どうぞよろしく。」

たまご蒸しパン・・・??さっきうちが食べたやつだ。どうしよう。好きなパンだったんだ。なんか悪いことしちゃったなあ。


「なんか僕に質問はある~?今日は特別に何でも答える。何かある人?」

そこで1人の子が手を挙げた。


「おっ山田っ。なんだ??」

「せんせー、彼女いるんですか?」

「えっそこから~?まあなんでも答えるっていったから答えるけど、僕には彼女がいます。」

「えっそうなんですかあ。やっぱりいるんだあ。。。」

「まあそりゃあねえ。僕も26だしねえ。はいっほかには?」




…なぜかちょっとショックな自分がいた。わたしには関係ないのに。なんでだろっ?


「杉野、まだ気分悪いのか??具合悪いなら早めに保健室行けよ。」

「あっ大丈夫です。」



私はこのときから好きになり始めていたのかもしれない。