「黙ちゃってどうした?」
「え?別に・・・。」
「俺さぁ、恋しちゃった。」
「さっきも聞いたよ。」

少しイライラしてくる。

「由梨に。」

自分の名前が出たことに少し力が抜けた。

「え?」
「俺、恋しちゃった。由梨に。」
「え?」

まだ言葉の意味を理解できない。

「付き合って、俺と。」

多分、私もセンパイに恋してる。

「ほんとですか・・・?」
「ん♪ほんとだよ♪」
「私もセンパイのこと好き!!」
「カップル成立☆俺のことはセンパイじゃなくて純って呼んでよ?」
「なんか恋人っぽい!!」
「恋人だもんな!」

ぎゅって抱き合った。

そのときだった――。