「…じゃ、あたし帰ります。 もうチラシ入れないでくださいね。」 今のお前は 凄く苦しそうだ。 顔に、表情には少しも出ていないけど、 その小さな背中からは 寂しさしか感じなかった。 彼女はシューズを脱いで、 持ち主にそれを返して 自分の上履きを履き、 体育館の扉に向かって歩いていた。 ………。