「君は去年からでひょ」 高梅がほっぺをつついてるせいで、最後ひょって言っちゃったじゃん。 高梅はまたへらへら笑うと私の頬をつつく指を止めた。 「そうだねぇ…。よく知ってるなぁ」 そりゃあ、桜の木の下で寝てたのを見たので。 「相川の名前って、難しいよな」 あ、語尾が伸びなかった。 「本当はね、夏に綺麗の綺だったの。でも親が書けなくてこうなった」 なんかめんどくさい漢字になっちゃったけどね。