「それは本当なんだな?」

香夜の顔を正面から見て聞いた。
それが本当なら、また理香が俺を見てくれるかもしれない。

「ああ。本当だ。俺も見ていたからな」

そうか。

「ありがとうな。お前のことを嫌いにはならないから、んな顔すんなよ


香夜に微笑みかけて、俺は理香の入いるであろう、弓道場に真っ直ぐ向かった。

「嫌いにらない?本当か??本当だったら俺から離れるなよ。嶺夜は俺の物だろ?女なんか見ないで、俺を見てろよ!」

後ろで香夜が叫んでいたが、振り向くことも、立ち止まることなく進んでいった。