中一の春
小学生から中学生になり、みんな少し大人びてきた。
入学したてで少し緊張気味だったが、小学校からの知り合いの大半がそのまま同じ中学にあがっていたから、すぐ環境の変化にも慣れた


前の席の子も

後ろの席の子も横の子も

みーんな知り合いで、友達づくりに困ることはなかった

だから、自己紹介の時も、緊張はせず、自分の番はすぐ終わった

けど、みんな知り合いのそのクラスに、一人だけ知らないやつがいた

そいつは女の子だった

「きれいな子だな…」

なんて思って一人テンションが上がっていた

多分、それは、ときめいたとかじゃなくて

自分のクラスに、レベルの高い女子がいることが素直に嬉しかったんだと思う