そんなこんなで、ようやく準備が終わって


 学校へ歩き始めた。



 さり気なく、手を繋いでくれる先輩が好き…



 嬉しいなぁ…


 こういうの…




 ゆっくり歩いたはずなのに直ぐについてしまう。



 後は放課後まで先輩に会えないのかと思うと、


 溜まらなく寂しくなった。



 
 あたしは、先輩の制服の裾をキュッと握った。



 「どした?」



 「…、あ、なんでもないです…」



 とっさに掴んでしまった手を離す。


 

 「オレと離れるのがそんなにイヤか?」



 言わなくてもわかってるクセに…



 「……」



 「仕方ないヤツ」



 そう呟いたのが聞こえたから


 顔を上げる