「どーした…?」



 
 真由の背中をさすっていると



 嗚咽をあげて泣き出した。



 教室にはあたしと真由しかいない。



 そんな教室に真由の声が響く。




 「あたし…あたし…」




 何か言おうと思ってもいえない様子の真由。




 「落ち着いて…」




 こんな状況で落ち着けるわけないのは分かってるけど…




 気の利いた言葉が思いつかない…



 「芽衣歌ぁ―…」



 涙でぐしゃぐしゃの顔を上げて



 あたしに抱き着いてきた。



 あたしは細い真由の体を力いっぱい抱きしめた。