「清水!
次、体育だろ?
こんなところで突っ立ってないで、ちゃんと授業受けろよ?」
窓の外を眺めるその後姿に向かい、俺は声を掛けた。
ゆっくりとこちらに向けた清水の顔は、明らかに不機嫌で。
「サボる。」
サボる、って。
「…教師に向かって、そんな堂々と言うもんじゃないぞ?」
一応生徒で溢れる廊下だけに、口元を引き攣らせながら俺は、ははっと笑う。
「…昨日、無理やりバックでヤられてさぁ。
足腰痛いんだよねぇ。」
「―――ッ!」
瞬間、動揺したように視線を泳がせる俺をまるで楽しむように清水は、
不敵に唇の端を上げた。
話を聞いていたのだろう周りの生徒達が、ザワザワとしだして。
こーゆーことを堂々と言うから、“エンコーしてる”なんて言われるんだよ。
てゆーか、少しは俺の気持ちも考えて欲しい。
「…素敵な青春を送ってるんだな、清水は。」
「おかげさまでね。」
嫌味を嫌味で返しやがる。
気を抜くと、作った顔が崩れそうで。
覚えてろよ、と。
心の中で吐き捨てた。
「あっ、清水さん!」
瞬間、割って入ったように清水を呼び止める女の声が廊下に響いて。
俺と清水は、同じようにそちらに顔を向けた。
「…桜井、先生?」
先ほど職員室で別れたはずの桜井先生が、少し息を切らして近づいてくる。
胸の上に抱えている教科書から、授業の前だろうとは推測出来るけど。
次、体育だろ?
こんなところで突っ立ってないで、ちゃんと授業受けろよ?」
窓の外を眺めるその後姿に向かい、俺は声を掛けた。
ゆっくりとこちらに向けた清水の顔は、明らかに不機嫌で。
「サボる。」
サボる、って。
「…教師に向かって、そんな堂々と言うもんじゃないぞ?」
一応生徒で溢れる廊下だけに、口元を引き攣らせながら俺は、ははっと笑う。
「…昨日、無理やりバックでヤられてさぁ。
足腰痛いんだよねぇ。」
「―――ッ!」
瞬間、動揺したように視線を泳がせる俺をまるで楽しむように清水は、
不敵に唇の端を上げた。
話を聞いていたのだろう周りの生徒達が、ザワザワとしだして。
こーゆーことを堂々と言うから、“エンコーしてる”なんて言われるんだよ。
てゆーか、少しは俺の気持ちも考えて欲しい。
「…素敵な青春を送ってるんだな、清水は。」
「おかげさまでね。」
嫌味を嫌味で返しやがる。
気を抜くと、作った顔が崩れそうで。
覚えてろよ、と。
心の中で吐き捨てた。
「あっ、清水さん!」
瞬間、割って入ったように清水を呼び止める女の声が廊下に響いて。
俺と清水は、同じようにそちらに顔を向けた。
「…桜井、先生?」
先ほど職員室で別れたはずの桜井先生が、少し息を切らして近づいてくる。
胸の上に抱えている教科書から、授業の前だろうとは推測出来るけど。


