「…本気で終わらせたいなら、放課後、英語科の資料室に来い。」
「―――ッ!」
好きだ、って。
最後にちゃんと伝えたら、俺は振ってもらえるのかな。
そう思うと、言いだした俺自身が悲しくなってきて。
とても、その顔を見ることが出来なかった。
「…行かないから。」
「なら、来るまで待ってるよ。」
それだけ告げ俺は、重い扉を開けて。
屋上を出るなり背中から、ガシャンと扉の閉まる音が響く。
俺たちの間にある、重く、大きな扉の音そのもの。
一段一段階段を降りる度に、俺の足音が校舎の静寂の中に響く。
心臓の音は、漏れ聞こえてきそうなほどに大きくて。
そして、息苦しく堪らなかった。
最後にもう一度、その唇に触れれば良かった。
思い出す度切なくなって。
本当に俺は、このまま死んでしまうのかもしれない。
あれから一度も、魚は食べていないのに。
もしヒョッコリ、清水が現れたらと思うと、食べることさえ出来なくて。
それも多分、今日で終わりだ。
何より自由を望むアイツを俺は、捕えようとしてしまったんだから。
見つめた手の平をすり抜けるように、渡り廊下からの風が吹いて。
握り締めてみても、何も掴んではいなかった。
あぁまるで、それは俺達の関係みたいで…
握り締めたままの震える左手の手首を、自身の右手で掴んだ。
「…死にそう…」
もぉ何度、こんな言葉を呟いただろう。
俺の声は、廊下に響くこともなく消えた。
「―――ッ!」
好きだ、って。
最後にちゃんと伝えたら、俺は振ってもらえるのかな。
そう思うと、言いだした俺自身が悲しくなってきて。
とても、その顔を見ることが出来なかった。
「…行かないから。」
「なら、来るまで待ってるよ。」
それだけ告げ俺は、重い扉を開けて。
屋上を出るなり背中から、ガシャンと扉の閉まる音が響く。
俺たちの間にある、重く、大きな扉の音そのもの。
一段一段階段を降りる度に、俺の足音が校舎の静寂の中に響く。
心臓の音は、漏れ聞こえてきそうなほどに大きくて。
そして、息苦しく堪らなかった。
最後にもう一度、その唇に触れれば良かった。
思い出す度切なくなって。
本当に俺は、このまま死んでしまうのかもしれない。
あれから一度も、魚は食べていないのに。
もしヒョッコリ、清水が現れたらと思うと、食べることさえ出来なくて。
それも多分、今日で終わりだ。
何より自由を望むアイツを俺は、捕えようとしてしまったんだから。
見つめた手の平をすり抜けるように、渡り廊下からの風が吹いて。
握り締めてみても、何も掴んではいなかった。
あぁまるで、それは俺達の関係みたいで…
握り締めたままの震える左手の手首を、自身の右手で掴んだ。
「…死にそう…」
もぉ何度、こんな言葉を呟いただろう。
俺の声は、廊下に響くこともなく消えた。


