俺が桜の木の下の女の子に初恋をしたあの日。 一番に報告したのは、和音だった。 何でも話せる相手が和音だったから。 だけど、俺はやっぱり恥ずかしくて。 詳細を省いてそれでも正直に報告したんだ。 でも、彼女の返答は俺の予想とは大きく違う答えが返ってきた。 『もう、家には来ないで』 その一言だけだった。 それからだ。少しずつ疎遠になって。 顔を合わせれば俺を悪く言って。寄せ付けないようにして。 俺を------避けようとしたのは。