夏の香り



「「…………」」




お互い無言になる。




「あ、あのね…」




先に痺れを切らしたのは夏井だった。




「私、氷海君が――んっ」




唇を塞いでやった。









一通り堪能した後、




「俺は夏井が好きだ。」




「何が初心者よ!嘘つき!」




どうやらこの胸の鼓動は彼女に聞こえていないらしい。