年下彼女に負ける俺-2-

「嬉しい?私に好きって言われて。」


「嬉しいかなんて言わない。そんなのわかってるだろ?」


けち。

小さく一言呟くと、頭の上からは溜め息が降ってきた。


言ってくれたっていいじゃん。

私は言ってくれないと不安なのに。



この、ヘタレ!!

やっぱりおっさんだから仕方ないのか。



はぁと今度は私の口から溜め息が出そうだ。

だけどその瞬間…。





「嬉しくないわけない。好きな女に言われてさ。」


ボソッと言われたその一言は、私にとって不安なんかあっという間に飛んでしまうほどの魔法の言葉だった。