年下彼女に負ける俺-2-

聡ちゃんの誕生日…。


授業が始まっても考えることといえば大切な人の誕生日で。

いつから私はこんなにも聡ちゃんのことが大好きになったんだろうとか思う。



もし、もし聡ちゃんがいなくなっちゃったらどうするんだろう。

聡ちゃんが私のこと嫌いになって、離れて行っちゃったら…。



私はもう高校生で、だけど聡ちゃんからしたらきっとまだまだ子供で。

別れようって言われたら、やっぱり無理に引きとめちゃったりとか大泣きしちゃうのかな。



「そんなの…嫌だな。」

考えてみるとすごく寂しく感じて、どうしようもできない気持ちに包まれた気がした。




でも今は別れるときの瞬間を想像出来なくて。

想像できないのは、私と聡ちゃんが別れないことを…聡ちゃんがずっとそばにいることを当たり前に思っているから。





「もっと大切にしなきゃだめだよね…今も聡ちゃんも。」


聡ちゃんのことが大好きで、彼のことを考えると胸のドキドキがおさまらない。

なんだか今すぐ聡ちゃんに会いたくて、彼の温もりが恋しくなった瞬間だった。