あたしは動揺しながら、彼女を見つめた。
「そ、それが何なの?」
「大事な人を助けてあげてほしいんです」
さっきから彼女の意味してることが分からない。
「瑠衣はあなたの彼氏でしょ?あなたが助けたらいいじゃない」
嫌みったらしく聞こえたかもしれない。
正直少しムカついたから。
でも彼女はすぐにあたしの手を掴み、うつむいたまま小さな声で言った。
「今日、瑠衣と別れるつもりなんです……」
一瞬、その意味を理解できなかった。
別れる?
ふざけないでよ。
今の瑠衣にとって彼女は全てなのに。
それじゃあ瑠衣がかわいそう。
「ばかなこと言わないで。だからあたしに瑠衣を押し付けるつもり?」
「違っ、そんなんじゃないです。ただ、彼の幸せを考えるならそれしか方法がないから……」
「何が瑠衣の幸せよ!それじゃあ瑠衣を悲しませるだけじゃない!」
「彼を悲しませたりなんかしません!」
いきなり大声をあげた彼女。
それからゆっくり顔をあげ、涙を浮かべた瞳であたしを見つめた。

