梢の拳が俺の腹に沈んだ。 手加減は、なし。 「ぐるぢぃ……」 「瑠衣が悪いのよ、バカ」 そう言って、みんながいる海の方へ歩いて行った。 ひとりになった俺は上半身だけを起こし、今年ハタチだってのにガキみたいに遊ぶ奴らを見た。 今は夏休みで、大学生たちは地元に帰還。 俺もその一人。 夏が終わったら、またせわしない都会へ行かなくちゃいけない。 違って、こっちは最高だ。 何もしなくていいから。 毎日のように家から近いこの海で遊べる。