驚いて彼女に視線を向けた。


「なんで知ってんの?」

「ふふ、企業秘密♪少しがんばれば瑠衣の誕生日なんてすぐ分かるわよ。この町狭いし」


確かにそうだ。


そこらを歩くやつらはほとんど知り合いだったりする。


でも一体誰に聞いたんだか。



「意外とやるな」

「瑠衣はあたしの一番大切な人だからね」


重なった手から、彼女の温もりが伝わる。


指を絡め、強く握りしめた。



「ありがと、一生大切にするよ」

「うん!」



顔を寄せてキスをした瞬間、


太陽が水平線へ沈んだ―――