「はは、ありがと」
「まさかだね。2人ともなんて」
笑いながら、お互いプレゼントを交換した。
「開けてもいい?」
「もっちろん」
リボンを解き、中からは四角い箱が出てきた。
またそれを開けると、中からあるものが出てきた。
「…砂時計?」
「うん」
彼女は大きく頷き、それを指差した。
「もしこれが世界の時計だったら、あなたは時間を止めることができるのよ」
まるでクロノスみたいでしょ?と彼女は笑った。
さらさらと流れ落ちる砂を見つめながら、だんだん彼女の言葉が深いものに思えてきた。
「確かに……」
「ねぇ、あたしも開けていい?」
「あっ、うん」
紙袋の中を覗き込んだ海羅の顔が、ぱぁっと明るくなった。

