海に着くと、すでに岩の上で座る海羅がいた。
「海羅!」
名前を呼びながらひょいっと登り、彼女の隣に腰を下ろした。
「もう来てたんだな」
「うん。瑠衣も早いね」
「そうかな?」
なんて話しながら、水平線に沈もうとする太陽を見つめていた。
「夏は日が長いから好きだな」
目を閉じながら、彼女は深呼吸をした。
そんな穏やかな雰囲気に、俺は眠気を覚えた。
いや、いけない!その前に渡さなきゃ。
「海羅、プレゼントがあるんだ」
「あっ、あたしも!」
俺は紙袋を差し出し、彼女は水色のラッピングされた袋を出した。

