いつか俺だけに打ち明けてくれればいいんだけど。


俺が知ってる限りでは、きっと海羅は隠し通すことを望んでるだろうな。



「案外難しい子?」

「……うん」


ふ〜んと鼻を鳴らしながら、優は目線を海羅に向けた。


「こんな田舎にはもったいないくらいだよな。東京に連れて行けば?」

「なに?モデルでもさせればってこと?」

「まぁそんな感じ」


確かに、どんなモデルより可愛いしスタイルもいいし……


「でも海羅はそういうの苦手だと思う」

「あら、それこそもったいないなぁ〜」


ほんとは分からないけど、海羅が人気になるのは少し心細い。


っていう、ただの俺の独占欲。





「瑠衣ー!一緒に泳ごうよ!」

「あ、うん!今行く!」

「待て、俺も!」


浜辺で大きく手を振る海羅に向かって、俺と優は走っていった。


3人で水をかけあったり、まるで小学生みたいなことをしてはしゃいでいた。


海羅が笑ってるから、俺もつられて笑っていたんだ。