夕日で赤く染まった海。 潮風に吹かれながら、俺は岩の上で海羅を待っていた。 「海羅、会いに来たよ」 もし彼女が俺に気づいていたら、きっと会いに来てくれる。 そう信じて、ゆっくり流れる時の中を待っていた。 「――瑠衣」 振り返ると、そこには海羅の姿。 「話したいことがあるの」 「俺もだよ」 彼女が登ってきて、俺たちは2人並んで座った。