八一ト



「それに
中毒を起こしたんだ

何かにとり憑かれた
ように父はおかしくなってた…

そして薬がなくなり
きれた時

父はあまりもの薬の欲しさに
母さんを殺した…

それを目の前で

俺は見てしまったんだ…

母さんの体から
噴き出る赤い液体が

俺の方に忍び寄って来たんだ…

でも父は狂ったように
母さんの体を切りつけて
止めようとしなかった…」


恋次は一粒、二粒と
布団に濡らした

そして恋次の体は震えていた