八一ト



「お願い、大丈夫だから」

「そういう問題じゃない!」

なんで…

なんでそんなに見せたくないの…?

どんどん不安が高まる

恋次に何かあったんじゃないか

私は言葉で言って無理だから
力づくで優奈の手を外した

するとすぐに解けて
慌てて窓の外に目をやる



そこには誰もいなかった

「ごめんヒナ…」

謝る優奈に何も言えなくて
窓の外を見つめるしかなかった

「何があったの?」

「……」

「お願い、話して」