いやいや、面白いからって...しかも、最後の音譜なにさ。
てか、放せ!
私が隙間を探って抜け出そうとすると、どんどん腕に力が入って、もっときつく抱き締められる。
こいつ本当に放す気ないな!
「もう!なんで放してくれないの!」
「だから今言ったじゃん。面白いからって。それに...」
そう言って、一層強く抱き締める瀧本くん。
な、なんかだんだん苦しくなってきた......。
早く放してくれないかな。
圧迫されて死にそう.......。
そんな私に構うことなく、話し続ける瀧本くん。
「それにさ......こうしとかないと里田逃げんじゃん」

