あの人の 名前も 学校も 俺は知らない。 知りたい。 でも知れない。 本当に情けない。 「はぁっあ―…」 ありえないくらいデカいため息をつく。 すると塾の先生にも周りの生徒にも見られた。 がり勉ばっかりの塾じゃため息すら邪魔なんだな… そんなことを思う。 ツンツン 俺の肩をたたく誰か。 誰なのかなんて分かってる。 俺はこの塾にひとりしかダチがいない。 河南 郁哉(かわなみいくや)。