あれから、1週間が過ぎた。
「はぁ…。」
登校中、乃梨子からときおり切なげな溜め息が零れる。
『乃梨子ー!!』
「――沙希、」
『おっはよーん♪』
「おはようございます。」
憂鬱な中でも、朝からあんなに大きな声で名前を呼ばれては、嫌でも乃梨子は我に返った。
大食いな沙希は、朝から両手に串カツを持っている。
「朝食ですの?」
『いやっ!これは間食だ!!朝は――』
「いえ、言わなくて結構ですわ。あらかた…察しできます。」
『ぇえっ…!?乃梨子はアタシの朝食のメニューがわかんのか!?』
「―――…」
ワーワー言っている沙希を置いて、乃梨子は歩きだした。
いくら乃梨子でも、他人の朝食のメニューなんて分かるわけがない。
ただ、以前、沙希の朝食メニューを乃梨子が聞いたとき、カレーやピザや豚カツなど、あまりにもスタミナメニューすぎて、聞いてるだけで胸焼けしそうになったからだ。
あれから、もう沙希がいつ何を食べてるかなんて、知りたくもなくなった乃梨子である。

