『とにかく…気をつけろよ。アンタ、女なんだから。』 「ッ――」 血の付いていないほうの手で、彼は乃梨子の頭をなで、去って行った。 どうして―― 去っていく彼の後ろ姿を見つめながら、乃梨子は撫でられた頭に触れる。 どうして彼に、拒否反応はなかった・・・? 勇敢にも、私を守ってくれた彼。 私に忠告までしてくれた。 男は皆、汚らわしいものだと思ってた。 でも、本当は違う…? それは、私の勘違いですの…? ぐちゃぐちゃな心の中で、乃梨子は彼に思いを馳せた。