その夜、おじいさんは少年の言葉が忘れられず悶々とした時間を過ごした。

金、金、金……。

本当に金持ちになれるのじゃろうか?

嘘だったらわしは世間の笑い者じゃ。

しかし、しかしじゃ……

このまま松茸もトリュフも見つからなかったら……。

わしはどうなる?

このまま死んでしまうのか?

嫌じゃ。

貧乏は嫌じゃ。

働くのも嫌じゃ。

ばあさんと一緒も嫌じゃ。

美人と過ごせない未来も嫌じゃ。

少年に教えを請うのも嫌じゃ。

嫌じゃ、嫌じゃ、嫌じゃ~!!

自分が想像した絶望的な未来におじいさんは気を失ってしまった。