「では、二人とも無事帰ってきてくださいね」

「リバース君は?」今俺はフォーレと依頼に出発したところだ。
「さあ、知らない」
「依頼のときは基本的について来ないんでしょ」
「そうだね、ついて来ても何もすることないしね」
「だよね」
俺とフォーレは自然にできた薄暗い木のトンネルを進んでいた。
目的地は10キロほどはなれたところにある小さな村である。本当は火山なのだがその前に聞き込みをしてからということだった。
「はぁ~10キロってきついなぁ~」フォーレがたった1キロほど進んだころにぼやき始めた。
「・・・・・・・・・」
「ねぇ、ナギ、魔法で村にいけないの?」
やっぱりそうきたか・・・・・
「・・・・・いけるけど・・・・・」
「じゃあ連れて行ってよ♪」「やだ」
俺は即答した。
「けちぃ~」フォーレが15才とは思えないほど子供っぽい声を出した。
「こんなので魔力使うわけにはいっつーの」
「ええ~、いいじゃん」またしても子供っぽい声・・・・・。
「そんな硬いこと言わずにさぁ~」またかよ・・・・・。
「ん――――じゃあいいけどさぁ・・・・・」
「俺も疲れてきたし・・・・・」
「やっり――ナギ!」15才の声に戻って言った。
「じゃあ、名前は?」
「フォーレ・スランポスト、名前ぐらいは覚えてよね」
「はいはい」
「じゃあいくよ・・・・・・」
ナギが指を二回鳴らすと私とナギの体が高々とそびえる木々より高く浮いた。