可愛く見られたくて・・・

大通りに近づくにつれ

車がビュンビュン通る圧迫感…


私は急に怖くなった



「お母さん?

 居る…?」



「居るわよー。

 どぉしたの?」



「車の音…

 なんだか怖い…」



母は私の手をそっと握ってくれた


「麻美、ここで後に引き戻ることは簡単だけど

 突き進むことに意義があるのよ。

 少しづつでいい。

 ゆっくりでいいから

 視野を広げていきましょう。」


母は私の手を自分の肩に置いた


ここで怖がっていたら

何も出来ない…

いずれはお母さんも死んでいなくなる

先を見据えてのアドバイスなんだろう…


私は勇気を振り絞り

一歩…

また一歩…


踏み出した