可愛く見られたくて・・・

そんな時

 施設に入ってる一人の男の子に声をかけられて―

 その子は自分で

 『両親に育てるのを放棄された

 僕の存在が邪魔だったんだ』

 って言った


 私もそうなんだ―

 その時、初めて知ったの 

 それから両親のお荷物にならないために

 必死に勉強してきたわ

 私は両親が迎えに来てくれる日を

 ずっとずっと待った

 
 でも、捨てた子を迎えに来る御人好しな親なんて

 何処にもいないわよね…

 私は待つのをやめたわ

 なんだか馬鹿馬鹿しくなってきたんだもの

 今は鍼灸医のところで

 寮に入れてもらって生活しているの

 ご飯だって作れるようになったし


 私は一人でも立派に生きていける


 あっ…ゴメンね急にこんな暗い話して。」