遅れたホワイトデー


―ピンポン


家のチャイムに気付いたのは帰ってから数十分だ。

こんな時間に?


「はい?」

扉を開けるとそこに

さっき駅から一緒に歩いてきた彼がいた。


「どうしたんですか?」

私の問い掛けに彼は答えた。



「プレゼントを渡しに来ました。」