遅れたホワイトデー


夕方になって、外の色が茜色に染まってきた。

雲と太陽がいい色を出しているように見えて幻想的に感じた。


もうすぐ暗くなるのに、私はまだ仕事から手が離せなかった。


「もう遅くなるからそろそろ帰れよ。」

「はい。わかりました。」

笑顔で切り返しても仕事から手が離れたのは9時に近かった。