「え…そうなの?」 「うん。」 私は端的に答えた。 「じゃあ、なんでその人見てたの?」 「…なんとなく。」 無表情で答える私の雰囲気に何か感じ取ったのか、 それ以上海嘉は聞いてこなかった。 そうしていると駅に着いた。 気まずい雰囲気だったのが嘘のように、 海嘉は元気よく手を振った。 「バイバ~~イ!」 「バイバイ。」 私も手を振った。 まだ家に帰るのには早すぎる時間だった。 あの場所に行こう…。 私はくるりと方向を変えて歩き出した。