「あのーもしかして、彼女さんは妊娠されてる
んですか?
だから、婚約、結婚っていわれたんですか?」

妻は、オドオドした感じで聞く。

「彼女ではありません。婚約者でもうすぐ入籍でしたよ。
ですが、お宅の娘さんが壊したんです。
息子達の幸せを…
どう責任をとってくれますか?」

奥さんの迫力は凄い。

「それは…妊娠されてるって知らなくて、断わる為と思い娘に話しました。
彼が欲しいなら彼女と話してみなさいと…
すみません。ほんとうに…」

謝ったが…

「望、さっきのを聞かせなさい。」

携帯に録音されたメッセージを聞き愕然となった。

「なぁ、親父、俺言ったよな。
俺の幸せは萌佳だって…
なのに、こんなかたちになって俺は…」