しばらくすると

『もう少しです』と医師が言うと

「オギャー…オギャー…」

産声とともに

「おめでとうございます。男の子ですよ。」

ベビーはすぐにどこか連れて行かれた。

「萌佳、頑張ったな。ありがとう…」

「斗輝、やっと会えた…
産まれて来たね。ヒック…」

やっと泣く私をギュッと抱き締めた。

産湯に入れてもらい、診察を受けた息子が私達
の元に連れてこられた。

おっぱいに吸い付く息子に愛おしく思えた。

「産まれて来てくれてありがとう」

って呟くと看護師さんが『お父さんも抱いてあげて』って言って私から斗輝の腕の中に渡した。