十也さんに言われるまで、姫の挨拶なんて
考えもしなかった。

少しの間と言ってもアイツを守ってもらった
んだ。

面子達に―――…

どうするべきなんだよ…俺。

考え込んでると、十也さんが言う。

「斗輝、俺が萌佳と少し話してもいいか?」

「あっ…はい。」

「萌佳の気持ちを聞くだけだから…」

頷くと『早く、教室に行け』といい残して
屋上を後にする。

「緊張したな。敵対してるチーム来るのかなぁ…」

「匠も心配か…真帆がいるからなぁ…」