親達は、萌佳の事があって…

望の事…

お腹の子にもしも…の事があったら、俺は許されないだろう…

だから真帆のお願いは聞けないんだ――

俺はすっと立ち上がり

「俺は帰るから、後を頼む。
真帆、萌佳は新しい世界を持ち始めてる。
だから、アイツの好きにさせてやりたいんだ。
ゴメンな。じゃあな。」

「「「お疲れさまです。」」」

ずっと黙っていた准達に言われて頷くと
ドアに向って歩いた。

「じゃあ…萌佳ちゃんに宜しくな!」

來斗の声を聞き、幹部室から出て車に乗り込んだ。