親父が仕事に行き、俺達は家事をして病院に向った。

望の病室に行けば、お袋が床に散らばった食事の
片付けをしていた。

お袋はポロポロと涙が零れ落ちる姿を見るのが辛い。

「望、お前だけが辛いんじゃないだろう。
しかもまだ確定じゃない。
お前のリハビリの努力しだいなんじゃねぇのか?
今からこんなんでいいのか?」

「……うっ…」

「お前は¨あの子¨の命を助けたんじゃねぇのか?
¨あの子¨の家族がお前を見たら責任感じるんじゃねぇの?」