病室についてから看護師が出て行くと中に入った。

「母さん心配かけてゴメン。
あの時、女の子を助けなきゃって勝手に体が動いて、
女の子を捕まえて安心したら逃げるのが遅くなった。
最後は¨あの子¨が『お兄ちゃん―…』って叫ぶ声しか
わからなくて…気を失ったんだ―。
¨あの子¨の事が気がかりだった。
ほんとに心配かけてごめんなさい…」

「望は私達の自慢の子よ。
よく助けたわね。
事故に遭ったって聞いて驚いてしまったけど…
今日、寝てる望のとこに女の子が行ったのよ。