「確かに、辞める必要ねぇけど、俺らは大企業の
後継ぎだろ…卒業近いから、会社の事を知らなきゃ
いけない。
俺も卒業したら真帆と一緒になりたいし、
その準備したいんだよ。」

「た…匠…」

真帆は思いがけない匠さんの告白に驚いてしまっている。

「そのことも、准に伝えたけど…准は1日返事を待って
欲しいといっている。萌佳、答えを待ってから暴走と
引退日決めていいか?」

「…うん。」

私は返事をするしかない気がした。

チームの事はわからないのだから…

そっと左手の薬指にはめられてるシルバーのリングに
目を向けた。

斗輝とおそろいのリング…

斗輝の決めた事にしたがっていれば安心だから…

真帆は真帆で匠さんの告白にただただ泣いている。