「ん?どうかしたか」
「えっ?」
「いや食わずに俺に見惚れてるから」
相変わらず自惚れやさん。
でも
「キャンドルの炎越しに見ると何だか違うね」
「そうか?」
眼鏡に炎が映って瞳がオレンジと緑を混ぜたような不思議な色に見える。
それはまるで私の知らない人のように。
ゾクッ!
私ったら何を考えてんのかしら。
慌てて意識をハンバーグに。
食べ終わり片付けしてお風呂にも入り
リビングで珍しくウイスキーなんか飲んでいる。
窓の外は夜の戸張が降りて漆黒の闇。
この部屋はキャンドルの淡い炎に満たされて
「ん?」
ダーリンはめちゃめちゃカッコイイ。
肩にそっと頭を預けて
「何かさ、大人だね」
「大人?」
「うん。この雰囲気が何だか妖しい大人の感じ」
「そうか?お前もやっぱ女だな」
はぁ?どういう意味ですか?
「雰囲気に弱い」
「……」
「女は大抵弱いな」
偉そうに。
まるで女について大家みたいな言い方ね。
て何人と付き合ってたのかしら?
いやいやそれは知らない方がいい。
聞いたらまた鬼の首を取ったみたいに喜ばれるだけよ。



