てがみ~未来への約束~

羽村さんの足が、

私の目の前でぴたりと止まった。


そしてもう一度、ふわりと笑う。


「来てくれたんだね、つぐみちゃん」


そう言う羽村さんの表情は、

今までで一番あったかい。


けれど、私には

そんな余裕などなかった。


「来てくれたってことは……。

 俺と一緒に大阪に

 行ってくれるんだよね?」


羽村さんがそう言って、

私へと両腕を伸ばす。


けれど私は、

その腕を避けるように体をよじった。